2007年TGSでKHの新プロジェクトが発表され、その一つであったキングダムハーツバースバイスリープ(以後BbSと表記)
コンセプトは『運命は必然』
本作はスクエニ内部から提示されたプロジェクト作品で、スクエニの大阪チームが担当します
(同時に発表されたほかの2作品の358/2Daysは任天堂、Codedはディズニーから提案されて取り組んだプロジェクトです)
この時東京のKHチームはVERSUSの開発で忙しく手が回らなかったそうです
後にこの大阪チームがKHの本チームへと編成されていきます
2010年1月9日にPSPで発売されましたが、当時DL版が昨今ほど主流なものでなく何らかの事情(噂されていた宇多田さんやディズニー関連ではない要因)でDL版を出したいけど出せないと野村氏は答えられています
海外のKHのファンが一番恐れている言葉を皆さんはご存じですか?
『ファイナルミックス』
この言葉に海外のKHファンはかなりおびえたそうです
ファイナルミックスは英語ボイスに追加要素を加えた言わば完全版なのですが、この追加要素をプレイする機会は海外のファンはなかったのです
このファイナルミックス版は本作を最後に出なくなります
KHlllはRe:MINDが出ますが、これは追加DLCで海外のファンもほぼ同時にリリースされました
今はダウンロードという販売方法が確立されたのでたぶん本作が最後のファイナルミックス版となるでしょうね
キングダムハーツバースバイスリープ
KHのストーリの当時は最古の物語ですべての始まりだったストーリー
KHシリーズの原点で始まりの物語だった(過去形)ナンバリング0的な立ち位置だった本作
後にもっと古い最古の物語がヤフーのブラウザゲームでリリースされ、それを基にしたスマホゲームKHUxがリリースされます
ストーリーの概要
差し迫った世界の危機の元凶であるとされるマスターゼアノートとその弟子を追う3人の気ブレードマスターを目指す3人の若者が主人公
物語もこの3人の物語を一人ずつクリアしていく形式
そしてその3人は悲運な結末を迎えKHシリーズの主人公のソラに命運が託されるという割と重いお話です
KHの根幹の設定を変えた本作
そして本作は当時はナンバリング0的な立ち位置で発表されリリースにもそのような記述がありました
しかしゲーム発表時と本格的な情報公開が始まり発売した後で決定的な変更がなされています
大きな4つの変更点
・アンヴァースの表記の変更
発表当時本作の敵は感情をモチーフにしたアンバース(unbirth)でした
しかし2009年8月に本格的な情報公開が始まるとアンヴァース(Unversed)に変更されていました
変更理由は不明です
ただbirthには結構センシティブな意味があり海外での人気が高いシリーズなのでトラブル防止のためだったのかもしれません
・ハートレスの存在
ハートレスには自然発生したピュアブラッドと人工的に作り出されたエンブレムの2種類がいますが、エンブレムはアンセムが心の研究過程で生んだものなので、KHの直前に生み出されたものになりそれより前に存在することはなかったのですが、実はこのピュアブラッドもゲーム発表時にはBbSの時代には存在しなかったとインタビューで答えられています
しかし本格的な情報公開が始まるとそれが翻され、エンブレムは存在していないが、ピュアブラッドは人の心が存在する限り、生まれるという設定が追加されています
ヴェントゥスの試練の時にマスターゼアノートがネオシャドウ読んでるしね(笑)
・死の概念
KH2までKHには死の概念がないという設定がありました
しかし本作でその設定が変わります
イエンツォというアンセムの弟子のひとりの両親が病気で死んでいる・・・
今までKHでの死=眠りにつくという等式が成り立っていたため、たとえ消滅してもまた目覚める可能性があったのです
・アクアの服装の変更
これは有名ですね。TGS2009年の試遊ではアクアの背中がざっくり開けていたのですが、製品版では修正されています
この修正は発売前にちゃんと明言されており、TGSでのファンサービスだったそうです(笑)
しかしPSP版のパッケージの裏側に移っているアクアの背中を確認すると・・・
修正前の破廉恥な背中が載っています(笑)
不遇な彼
このゲームは3人の主人公を操作することになりますが、1人だけ操作面でも物語面でも不遇なキャラがいます
かの名は「スラ」じゃなくて「テラ」・・・
ブログ主は留まりし思念というキャラ好きでした(過去形)
実態は一人で突っ走って事態を悪化させてしまうドジっ子でした・・・
零式のマキナと被る人もいるんじゃない?
そして何より戦闘面が一人だけ調整ミスというかされなかったんじゃないかというぐらい他の2人比べて弱い
その弱さは彼の代名詞のスライドです
他の2人は無敵時間があり硬直も起きないドッジロール系の回避技がありますが、それが彼の回避技であるスライドには着地時硬直時間があり、着地時に敵の攻撃を食らうと終わりになることも多々あります
後にFM版で追加された裏ボスについて話しますが、主に彼に対する不平とヘイトのはけ口になります
ちなみに本作の物語上の強さはテラとアクアがほぼ同じでヴェンがちょっと弱いぐらいですが、
実際にプレイしてみるとアクア>ヴェン>(超えられない壁)>テラとなるでしょう
苦行なミニゲーム
本作にはミニゲームがかなり実装されております
しかしコマンドボードというボードゲームは最初の数回、ランブルレーシングというレースゲームは1回も楽しいと思えたことがなかったぐらい苦痛でした
ブログ主はトロフィー収集をしていて本作もトロコンしておりますが、もう二度とやりたくないゲームトップ3に入るぐらい苦行をしました
ボードゲームは野村さん考案だそうです
なぜこんなに苦痛化というと本作では裏ボスと戦うためにアリーナの条件をクリアしなければならず、この2つのミニゲームの周回をさせられます
しかも3人分やらないといけないので本当に虚無になります
好みにゲームどちらも1プレイ時間が長いので本当に嫌になる作業でした
調整していない裏ボスの数々
ブログ主にはKHは最高難易度でやるという謎のプライドがあり、本作もすべて最高難易度のクリティカルでやりました
3人の主人公のなかでスライドという存在が縛りプレイのテラでの裏ボス撃破は発狂するぐらいつらかったです
ちなみにブログ主はアクアとヴェンでは一度もゲームオーバーになることはなく裏ボスもほぼノーダメージクリアできました
しかしスライドさん君は違うよ・・・
テラでの裏ボス戦
・ヴァニタスの思念
このボスは無印版の時の裏ボスです
ケアル系の魔法を使うと全回復するのでアイテムで回復しないといけません
冒頭で黒い球の中の入り攻撃してきますが、戦闘が始まったらすぐに戦うのコマンドを押すとこの技がキャンセルされます
HPが低いが防御力が高い
しかしアクア様やヴェン様の前では無力
消えなさい
テラだと冒頭の黒い球にはいられるとほぼゲームオーバー
・謎の男
クリアごぼう所を訪れると唐突に戦闘が開始されます
しかしアクア様やヴェン様の前では無力
テラくんの場合
まずこの謎の男は防御力もHPもそんなの高くないのでダメージは通るんです
しかし彼はそれはそれは多彩で食らうとラストリーブがなければ即死する攻撃を仕掛けてきます
しかもケアル系のコマンドを4個以上装備しているとボタン連打でしか回避できない死の宣告を放ってきます
そしてテラではまず回避不可能なビット、フェイントを仕掛けてくるコマンド吹き飛ばし、HPが少なくなるとロックオンができなくなり、可視化できなくなるバニッシュと全体攻撃のメテオやメガフレアを何発も画面が真っ白くなるまでぶっぱなっしてきます
あのスライドでこれを避けることはまず不可能ですからね
テラで撃破するのに6時間かかりました
最終的は無敵時間の長いサンダーブリッツとケアルガを3つだけのデッキ編成となりました
・アーマーオブザマスター
固いだけで時間はかかるがそんなに苦戦しなかった
固いけど(笑)
・ノーハート
こいつと謎の男はテラではKHシリーズ最難関の敵と化す
しかしアクア様やヴェン様の前では無力
消えなさい
この敵の最も嫌なところは食らうと即死する攻撃が2種類あるというとこ
一つはキック
食らうと気絶になり行動不能になり事実上の一撃必殺技
二つ目はビッグバン
HPが少なくなるとドラゴンボールの悟空のようにオーラをまとい地面に落下しその衝撃は食らうとコマンドがリロードされ回復できず終了となる
キックは近づかなければ食らわないけど、ビッグバンは全体攻撃だから技の発動中シュートロックかケアル系の技連打するしか回避方法がない
アクアやヴェンだと転がってれば避けられる
確かに存在し、存在が消されたBbS.volume2
FM版のアクアの追加エピソードをクリアする『A Fragment Passage』(断章という意味)の表記とともにEDが始まり、最後にBbS.volume2のロゴが表記されて終わります
このFM版の発表時期はソニーのPSPの次世代携帯期であるVitaのプレスカンファレンスが行われていた時期でした
ということはこれは暗にVitaでBbS2を出すという予告だと考えられていました
しかし後に野村氏はあれは「断章だから途切れた物語だから語る可能性は低いけど・・・」みたいな苦しい言い訳をされています
0.2はでるけど・・・絶対に2はありましたね
ではなぜ2はキャンセルされたかこれはブログ主の完全な憶測なのでソースはないことをご了承ください
1 Vitaの普及の不調
Vitaはブログ主も初めて発売日に買った携帯機で当時としては本当に破格の性能で大好きなハードでした
しかしいいものが売れるとは限らないのも世の摂理
世界的に不調に終わりハードも高性能だったため携帯機で作るより据え置き機で作った方がブランド向上につながると経営陣に判断されキャンセルされたのでしょう
2 KHの乱発によるブランド棄損
この当時からKHは年に一本新作を出すという方の方針のもとかなり短いスパンで発売されていきました。しかしハードがDS→ガラケー→PSP→DS→3DSとハードを右往左往してユーザーから反発を食らいもしVitaで発売されればさらにその批判は大きくなると判断したからでしょう
3 PS3でやりたいというファンの声
KH10周年アンケートによるとKHの新作をやりたいハードは2位のVitaにダブルスコアをつけてPS3が1位になってました
結局リマスター作品しかPS3では出ませんでしたけど、この外伝作品以外は据え置き機でしっかり出そうという方針に転換したのも要因だと思います
まとめとあれこれ
さんざんネタにしてきたテラくんですが、彼の最後はキングダムハーツシリーズでも屈指のかっこいい散り様を見せてくれます
「思念となってなお逆らい、留まろうというのか」
このセリフはテラ編のラスボスの言うセリフですが、このセリフのために彼は誕生した意義があると思ってます(笑)
ブログ主がキングダムハーツシリーズで一番好きなセリフです
ブログ主が本格的に野村氏の信者になったのはKHllFMのシークレットEDのBirth by Sleepを見てからでした
あのEDの結末がどうKHにつながるのかワクワクしてました
FFX-2と同列殴らいシナリオ面で期待していました
しかし正直微妙でしたね・・・
やはり携帯機ではボリュームも足りなし、迫力も足りず、満足感がなかった
あとはやはり大阪チームの調整不足が顕著な作品になりましたね
何度見てもFM版のパッケージは使いまわしがひどい
本作から発売前にシークレットEDの存在が明言されるようなりましたけど、それは本当にシークレット呼べるのかい?(笑)
感想などありましたらコメントしてくれると嬉しいです
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